保険にはどんな種類があるの?

ライフコンサルタントと呼ばれる保険募集人に会うと、いきなり定期だ、終身だといわれてチンプンカンプン。よくわからないうちに契約させられしまったという人もいらっしゃるでしょう。

実際一つの生命保険会社の商品ラインナップを見ても、全部把握するのは生命保険募集人でも至難の業。それを数十分の説明で理解しろなんて、無茶な話です。

細かい各論は次項以降に譲るとして、せめて大まかな種類だけでも理解していれば、ライフコンサルタントとのコミュニケーションは相当スムーズになります。皆さんがよくご存じのところから、保険の種類をざっくり紹介していきましょう。

【定期保険】

 いわゆる「掛け捨て」と呼ばれているのがこの保険です。その名の通り10年、15年、20年など期間を定めて万が一の場合の保障を行います。保険によって配当金の有無はありますが、特則などがなければ満期になっても保険金の戻りは「無し」もしくは、「ごくわずか」です。保障を大きくして保険料を安くしたいときに有効な保険です。

【終身保険】

 定期に対して生涯保障が続くのが終身保険です。つまり期限が切れることなく死亡時に必ず保険金受取人は死亡保険金を受け取ることができます。払い込んだ保険料は死亡保険金として戻ってくるか、途中解約で解約返戻金として戻ってくるかのどちらかになります。当然月々の保険料は定期と較べて高くなります。

【養老保険】

 定期保険や終身保険が死亡保険であるのに対し、こちらは生存保険というカテゴリーになります。終身保険と同様に貯蓄性の高い保険ですが、満期時に生存保険金が受け取れる保険です。銀行金利よりも高い保険の予定利率を利用して貯蓄を行うことが目的。死亡保険から見た保険料は終身保険よりさらに高くなります。

【医療保険】

 死亡時ではなく、疾病や傷害に向けた保障を行う保険です。定期保険や終身保険の特約として医療保険を付けることもできますがこちらは独立型。保険金額は入院時や通院時、手術を受けたときなど契約の条件によって支払われます。ガン保険や6大疾病といった、一部の病気に特化した保険もあります。

 その他年金保険や、こども保険、外貨建てなど、保険会社によって様々な特徴のある保険がラインナップされています。しかし基本となるのはこの4つ。これを踏まえていれば、ライフコンサルタントとの話もずいぶんわかりやすくなるはずです。

「私がほしいのは死亡保障なので、終身や養老は関係ない」とは考えないでください。現在の保険会社の商品群を見ると、特に国内の保険会社は、あらかじめ様々な保険の機能を備えたセットでの販売をメインに行っています。

もっともスタンダードなのが定期保険と終身保険とのセット。つまり、死亡保障を行いながら、貯蓄性のある終身保険もセットしておこうというものです。そしてこの商品は次項以降でも詳しく解説しますが誤解すると落とし穴もありますので注意が必要です。

 また定期や終身の死亡保険には医療特約が含まれているのがすでに一般的です。保険の内容によって、医療を特約で扱う場合と独立した医療保険で加入する場合とで条件が変わってきますので、ここもライフコンサルタントへの質問のしどころ。条件の差異をしっかり検討しながら保険を設計していきましょう。

【生保キーワード辞典】

・特約

 その保険のメインとなる「主契約」に対してオプションとなる契約を特約といいます。定期保険特約付き終身保険の場合、終身保険を主契約に定期保険をオプションでついているという意味です。また、保険だけでなく主契約に適用するルールと考えることもでき、生前給付特約(リビングニーズ特約)などものその例です。