保険の「定期部分」と「終身部分」の簡単な説明

生命保険に多いのが「定期月終身保険」という商品です。その「定期月終身保険」の「定期部分」は、一定の期間(主に10年間~30年間)の間の特約で、正式名称は「定期保険特約付終身保険」と呼びます。

被保険者が死亡した場合や、高度障害になった場合に死亡保険金が支払われるといったものです。

貯蓄部分がほとんどないため、契約満期での受け取りはありませんが、子育ての間やマイホーム支払い期間中など、月々少額の保険料で万が一の際の保障を確保できるようになっている部分です。

また、この定期部分の契約が終ると、大きな保障もなくなり、終身部分の保障だけになってしまうため、新商品への切替(転換)をすすめられることも多いです。

仮に月2万円の保険料を、支払ってる人が、同額の金額を貯金しておいたとしても、10年間で貯まる金額は、240万円です。

そう考えたら、10年間3,000万円の定期付き保険の場合、万が一の時は、かなりお得な保険と言えるのではないでしょうか?

しかし、定額期間が過ぎれば、この定期部分の保証は同掛け金では付加することはできません。

反対に「終身部分」は、簡単に言うと一生涯の保障する保険です。その人の寿命が何歳であっても、契約をすれば解約しない限り一生保障してくれます。

終身保険は保険料の値上がりはありません。この部分だけ見ると、とてもよく見えますが、定期保険に比べその契約がいつ終わるかわからない終身保険は長い保険期間になるために、保険料は当然割高となります。

以上の事を要約すると、「定期部分」を付ける時期は、万が一の事があった際、残された遺族に経済的負担が大きい時期(子育てやマイホーム支払い中など)に安い掛け金で加入すると役立つ保険と言えます。

また「終身部分」は、加入者に万が一の事があった際、経済的負担が若干少なくなった時期(子供の独立・定年後など)など一生続く保険ですので、少し小さな保障にはなりますが、掛け金を抑えることができます。

定額部分に比べたら、割高ですが、資産として保険金を残すという側面から考えると、終身の保険は適しています。

しかし、自分が生きていてこれからの老後も資産として返戻金を運用したりしたい場合や、月々の保険料を安く抑えたい場合は、あまりお薦め出来ない保険ではあります。

また、老後の生活ばかり考えて、割高の終身部分を高額で加入し、今の生活の経済状態が破綻するというのは、本末転倒です。

特に、若い方には、比較的保険料が安く済む定期付きタイプに加入することで終身保険と同じぐらいの保障をしてもらうという選択肢を考えた方がいいかもしれません。

あなたの年齢、生活状況に合わせて、その都度、見直しするのがベストと言えます。