保険と貯蓄を別に考える事も大切

昨年からの世界的不況。金利の低迷化・・・多くの方が、貯蓄と保険は別に考えるべきものと理解されていると思います。

しかし、低解約返戻型終身保険や積立利率変動型終身保険の払い込み総額に対する解約返戻金や死亡保険金を見てみると、保険も兼ね備えて、しかも貯蓄性も豊かな金融商品もないわけではないな~と思えてしまうのではないでしょうか。

たしかに、更新型掛捨保険に貯蓄機能をつけたアカウント型保険や祝い金が給付されるような保険と、貯蓄は切り離した方が分かり易くて合理的だと思います。

しかし、忘れてはならないのは、終身や長期の保険などが本来から持っている貯蓄機能です。

最近の保険会社の傾向として、この貯蓄機能をカットして保険料を安くした保険商品が多くなってきています。

そのような商品を販売するためだけの保険外交員に「貯蓄と保険は別に考えるべきです」と使われると閉口してしまいますが、

優秀なFPなら、きちんとあなたの掛けていく月々の保険料の「この部分が万が一のための保険で、この部分が貯蓄される部分です」と、説明できるはずです。

以前、一時払い養老保険は利殖性の高いものでした。個人年金、終身保険などでも、今となっては15年前くらい前のものまではお宝的なものもあります。

現在、貯蓄型の保険にメリットがないのは、保険会社が運用して還元できる時代ではなくなってしまったからなんです。

実際、低金利の時代になってから配当金もほとんど付いていません。また保険料の値上がりによって旨味も、なくなりました。その分、掛け捨ての保険は飛躍的に種類、内容ともに進歩しました。

連日、テレビで流れてるCMを見てもわかりますよね?これは保険会社が、今後、生き残るために主力商品を掛け捨て型のものにシフトした結果です。

あなたが30歳以上なら、医療保険、がん保険がこれから必要になるかと思います。今から加入するなら掛け捨てを選択肢に入れるのもありです。あるいは小さな終身保険に掛け捨て保険をプラスしても良いかと思います。

外貨建てのものは利率にひかれますね。いくつか投資をされていて、リスク分散と考えるならば良いかも知れません。しかし、利益確定のために解約すれば保険は消滅します。再加入する手間がかかりますし、思わぬ病気になり解約しなければよかったという事態になるかも知れません。

また、あなたの性格にもよります。きちんと貯蓄は貯蓄として貯める自信があるなら保険と貯蓄は切り離して考えればいいし、つい、浪費してしまうタイプなら、保険と貯蓄を一緒に考えてもいいと思います。